看護師として長く働いていると、結婚や出産、育児、家族の介護などさまざまなライフイベントに直面するでしょう。独身時代のように、仕事中心の生活を続けることが難しくなる時期は誰にでも訪れるものです。そうした変化の中で無理をして働き続けると、心身のバランスを崩したり、家庭生活に支障をきたしたりする可能性があります。プロフェッショナルとして仕事を長く続けるためには、その時々の状況に合わせて柔軟に働き方を変えていく勇気を持つことも大切です。自分にとって今何が一番大切なのかを見つめ直し、優先順位をつける時期がきているのかもしれません。
たとえば、子どもが小さいうちは夜勤のないクリニックや、時間の融通が利きやすいパートタイムを選択するのもひとつの方法です。また、土日が休みの訪問看護ステーション、企業の健康管理室などで働くのも良いでしょう。かつては病棟勤務こそが王道という考え方が強かったかもしれませんが、近年は医療や福祉のニーズが多様化しているため、活躍の場は広がっています。正社員でなくとも、専門性を活かして貢献できる場所は決して少なくありません。雇用形態を変えて働くペースを一時的に落としても、キャリアの中断や後退ではないのです。
そして、ブランクが空くことを懸念して無理に働き続けるのではなく、一度家庭に専念して状況が落ち着いてから復職する道もあります。近年は復職支援プログラムも充実しており、現場感覚を取り戻すための研修を行っている職場も増えてきました。大切なのは、自分一人で抱え込まず、家族や職場の理解を得ながら持続可能な働き方を模索することです。長い職業人生を考えれば、数年間の働き方の変更はほんの一部分に過ぎません。その時々の自分に合ったスタイルを選択することで、結果的に長く健やかに仕事を続けていけるのです。